バレエの歴史を勉強していると、
「宮廷バレエ」という言葉を、一度は耳にしたことがあると思います。
では一体、どのようなものなのでしょうか?
現在あるバレエとは何が違うのでしょうか?
今回は、「宮廷バレエ」とは何なのか、分かりやすく簡潔に説明していきます♪
「宮廷バレエ」とは?
16世紀末、カトリーヌ・ド・メディシスによって宮廷舞踊がフランスに伝わった頃に、
宮廷で生まれた誕生期のバレエを、「宮廷バレエ」として現在は区別しています。
現在あるバレエとは大いに違い、舞踊・歌謡・器楽・詩を組み合わせたものでした。
では、実際現在のバレエと「宮廷バレエ」は何が違うのでしょうか?
現在のバレエとは大いに違う「宮廷バレエ」
宮廷バレエは現在のバレエとは大いに違い…このようなものでした↓
●必ずしも踊りがメインではなく、舞踊・歌謡・器楽・詩を組み合わせたもので、構成も一定ではない
●上演時間は3時間以上 ※中には10時間以上の作品も
●庭全体を舞台に使うという壮大なもので、噴水や大がかりな装置も見どころの1つ
●最後には観客も加わって踊る大舞踏会のような構成の作品が多数
作品の最後には大舞踏会のようになることから、宮廷に集う社交界の人々は踊れることが必要になったのです。
そして、当時のダンススタイルは「バロック・ダンス」として呼称されています。
「バロック・ダンス」とは?
宮廷バレエにおけるダンススタイルを「バロック・ダンス」として呼称しており、主に、ヨーロッパのバロック時代のダンスを指します。
そんなバロック・ダンスの特徴は、こちらです↓
●床にフォーメーションを描くような動きで、軽快さはなく重厚感のある踊り
●衣裳も重みのあるもの
●アンディオール(脚を外向きに開くこと)が基本
現在も国内外でしばしば公演されていますが、バロック・ダンスの映像は当然残っておらず、これらの振付は残された舞踊譜から再現されており、流派によって違うとされています。
まとめ
「宮廷バレエ」とは、宮廷舞踊がイタリアからフランスに伝わった頃に、宮廷で生まれた誕生期のバレエを指す。
【次に読みたい】 「バレエ」という言葉が生まれたのはいつ?
誕生期のバレエを「宮廷バレエ」ということは分かりましたが、では「バレエ」という言葉はいつ生まれたのでしょうか?
次回は、「バレエ」という言葉がいつ生まれたのか、をご紹介していきます。